都道府県

国内旅行業務取扱管理者試験国内地理|青森県の解説

奥入瀬

国内旅行業務取扱管理者試験の国内地理の対策にお困りはありませんか。
市販のテキストでは固有名詞の羅列ばかりで全く頭に入らない。このサイトでは、そんな悩みを解決します。

地図

青森県

JR五能線の旅

青森県はローカル線で大人気のJR五能線があります。
青森県の五所川原(ごしょがわら)と秋田県の能代(のしろ)を結ぶ路線で、「快速リゾートしらかみ」が人気です。

今回は、「快速リゾートしらかみ」から旅を始めてみましょう。
秋田県の能代から北上すると右手に現れるのが、列車名の由来となった世界自然遺産の「白神山地」です。ブナの原生林が広がっています。

北上すると右手に通称「津軽富士」と呼ばれる「岩木山」が現れます。岩木山周辺は津軽地方と呼ばれ、言わずも知れたりんごの代表的な産地です。青森県の西側は津軽。つまり、2つある半島の左側が「津軽半島」です。

岩木山岩木山(津軽富士)とりんご畑

ここで注意したいのが、岩木山です。「津軽富士=岩木山」に対して、「南部富士=岩手山」があります。岩手山はその名のとおり岩手県にあり、盛岡駅から見えます。

東北の〇〇富士
津軽富士=岩木山(青森県)
南部富士=岩手山(岩手県)

JR五能線は岩木山をぐるっと回ります。
北麓には五所川原があります。五所川原には太宰治の斜陽館があり、太宰ファンの聖地です。

五所川原を抜け、岩木山の東麓に進むと、青森県の商業都市、弘前(ひろさき)に着きます。津軽の代表都市で、りんごとねぷた祭りが有名です。

弘前ねぷた祭り弘前ねぷた祭りは扇型の山車が多い

五能線はここまでですが、「快速リゾートしらかみ」は、JR奥羽本線に入り、青森駅まで直通します。県庁所在地の青森市は、ねぶた祭りが有名です。青森の「ねぶた」と弘前の「ねぷた」。さらには五所川原には立佞武多(たちねぶた)もありますので間違わないようにしましょう。

青森の8月の祭り
ねぶた=青森市
ねぷた=弘前市
立佞武多(たちねぶた)=五所川原市

青森駅に着くと、地元の名産物が楽しめます。「しじみラーメン」がそのひとつ。津軽半島の十三湖(じゅうさんこ)で獲れたしじみをラーメンに入れた逸品です。

ちなみに十三湖を北上し、JR津軽線の終点、三厩(みんまや)駅をさらに北上すると、「津軽海峡・冬景色」で有名な竜飛岬があります。ここには、国道マニアでは有名な「階段国道」が人気です。

津軽から下北へ

青森駅に戻ります。青森駅は、福島駅からのJR奥羽本線と上野駅からの(かつての)JR東北本線の終着駅です。東北新幹線の盛岡駅~新青森駅開通に伴い、東北本線のうち盛岡以北は県が出資する第三セクターが運営するようになりました。青森県が出資する「青い森鉄道」を八戸駅方面に東進すると、20分ほどで浅虫温泉駅に到着します。

青い森鉄道青い森鉄道(旧東北本線)

海が見える温泉として、県外からも多くの観光客が訪れます。水族館もあるので家族連れにも人気です。

青い森鉄道をさらに八戸駅方面に進みます。下北半島の付け根の野辺地駅からは、JR大湊線が出ています。少し下北半島を旅してみましょう。

下北半島は斧の形をしていますが、その中心部にあるのが恐山(おそれさん)です。イタコの口寄せで有名です。イタコとは津軽地方の巫女で、霊を自分に憑依させて、霊の代わりにその意志などを語る「口寄せ」を行います。次に、刀に位置するのが仏ヶ浦です。断崖絶壁が圧巻です。有名な岬は2つ。最北端で大間(おおま)のマグロで有名な大間岬と、最東端で寒立馬(かんだちめ)が有名な尻屋岬。馬が放し飼いにされているため、日没後は門が閉まって尻尾岬に行くことはできないので注意が必要です。

仏ヶ浦仏ヶ浦の断崖絶壁

青森の秘境へ

東北新幹線の新青森~七戸十和田間は、長い「八甲田山トンネル」でつながっています。青森の山奥です。八甲田山は尋常でない積雪を観測する秘湯でヒバ千人風呂で知られる「酸ヶ湯温泉(すかゆおんせん)」が有名です。

酸ヶ湯温泉酸ヶ湯温泉のヒバ千人風呂

さらにその南、秋田県境には、十和田湖があります。湖の東側である青森県側には、奥入瀬渓谷(おいらせけいこく)があり、銚子大滝が有名です(表題写真)。
また、湖の南、秋田県側にある発荷峠からは、十和田湖が一望できます。

そして太平洋側へ

場所を戻します。「青い森鉄道」は八戸に到着します。八戸の種差海岸で太平洋を見ながら旅を終えましょう。

種差海岸種差海岸