エイターとは何か?|AKBチーム8の楽しみ方

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エイターとは何か?|AKBチーム8の楽しみ方

このページではAKBチーム8の特徴や楽しみ方を解説します。チーム8がなぜ他のAKB48のチームと異なるのか解説しながら、チーム8の楽しみ方を提案します。

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チーム8とは

AKBチーム8は、フジテレビなど全国47都道府県のテレビ局が主催した『AKB48 Team8全国一斉オーディション』で約1万人の応募の中から1人ずつ選ばれ、2014年に発足しました。トヨタ自動車サポートのもと、全国47都道府県を回る全国ツアーを実施するほか、全国各地のイベントに出演をするなど、これまでの「会いに行けるアイドル」から「会いに行くアイドル」にコンセプトを変えています。

エイターとは

エイターとは、表の意味では「チーム8のイベントを主現場とするファン」のことをいい、裏の意味では「厄介行為を行う輩(やから)」のことをいいます。もちろん、厄介行為を行うのはチーム8のファンのごく一部ですが、他のグループのファンがチーム8のファン全体を卑下する意味合いで使われる場合が多いようです。

チーム8はAKB48の他のチームと異なり、各地の無料イベントに出演することが多く、学生のアイドルファンから支持を受けてきました。また、AKB48に限らずアイドルグループの発足時は、ライブの鑑賞ルールが定まっておらず、比較的騒ぎやすいことから、騒ぎたい学生(いわゆる「ピンチケ」)が多くなり、「荒れる現場」が多くなる傾向があります。チーム8も同様で、発足当初は騒ぐことを目的としてライブに来る人が多く見られました。

AKB48のファン層はかつてのおニャン子クラブファンや秋元康を支持する比較的年齢の高い男性が多く、現在のアイドル現場に精通していない人が多い傾向があります。それに対して、チーム8は「Tokyo idol Festival」をはじめ、「アイドル横丁」「@JAM」など、アイドルの対バンイベントに多く出演することから、他グループのファンが流れてくる傾向がありました。現在のアイドル現場のノリ(いわば若者のノリ)に違和感を覚えた従来のAKB48ファンが、「厄介行為を行うファン」と揶揄(やゆ)する意味を込めてチーム8ファンを「エイター」と呼ぶようになりました。「エイター=マナーが悪い」というイメージが定着したのもこのためです。しかし、エイター側の視点に立てば、他のアイドル現場ではそれが標準であって、中高年の多いAKB48の現場が特殊であるともいえます。

騒ぐことを目的とするいわゆる「ピンチケ」は、グループが人気になり、メンバーとの距離が遠くなったり、観覧マナーが統制されるようになったりすると、その現場から離れていきます。チーム8においても、時の経過につれ「ピンチケ」が新しく発足した欅坂46などに流れていくようになりました。

代わりに盛り上がりに気付き始めた他のAKB48ファンがチーム8に流れてくるようになりました。当然、ファンの年齢層は高くなるため、盛り上がり方は以前に比べて落ち着くようになり、以前のような「バカ騒ぎするピンチケ」というイメージは薄れていくようになります。

最近ではファンの高齢化により、厄介行為の内容が「若者による騒ぐ行為」から、「40代の中年男性の自分勝手な行為」へと変遷しています。チーム8のイベントでは、先着入場や撮影可能といった比較的自由な場合が多く、カメラの位置取り等で醜い争いが起こる場合があります。大抵は周りへの配慮が欠けていることが原因でトラブルになっているように思われます。

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チーム8の特徴

遠征の多さ

チーム8は「会いに行くアイドル」をコンセプトとしているため、地元メディアや自治体主催のイベントに多く出演します。そのため、ファンは全国各地に遠征する必要があります。「青春18きっぷ」や「格安航空(LCC)」、「夜行バス」「マンガ喫茶」「野宿」を多用し、移動のコストをいかに抑えるかが鍵となっています。

MIX・コールの多様性

チーム8は他のアイドルから流れてきたファンが多いため、最新の状況を踏まえたMIXやコールを叫ぶことが多くあります。チーム8の名物でもある『47の素敵な街へ』における「ガチ恋口上」は、当時地下アイドルで流行っていたものをチーム8に取り入れたものです。そのほか、「ファイボーワイパー」、「ジャージャー」発動のMIX、「飛除去」の省略、「可変MIX」など、その当時の最新のMIXがその都度取り入れられています。

撮影可能イベント

チーム8が人気の最大の理由として、撮影可能イベントが多いことが挙げられます。チーム8単独コンサートでは約3曲が携帯電話・スマートフォンでのみ撮影が可能であるほか、地方の各イベントでも撮影が可能である場合がほとんどです。撮影された映像や写真は、twitterなどのSNSで拡散され、ファンの拡大に貢献しています。また、イベントでは機材に制限がないため、脚立や高額の一眼レフカメラを使用してプロ顔負けの写真を撮る「カメラ小僧(カメコ)」から支持を受けています。ときにはカメコが壁となってファン同士で喧嘩する場面もあるため、「エイト現場は荒れる」「エイターはマナーが悪い」というイメージが抜けていません。

無料イベントの多さ

各地で行われる地元メディア・自治体のイベントの多くは無料で行われます。祭会場やショッピングセンターなどに設置された簡易なステージに立つことが多く、近い距離でメンバーを見ることができます。ただし、基本的に先着順で入場するため、夜行バスや始発を利用して朝早くから並んだり、前日から徹夜で並んだりする人も見受けられます。そのため、会場の近隣に迷惑をかける場合が多いのが現状です。

チーム8の楽しみ方

旅行を兼ねる

チーム8のイベントは全国各地で行われます。当初は「アイドルがファンに会いに行く」ことがコンセプトでしたが、今では「アイドルと一緒に旅行する」のが現状となっています。逆に言えば、旅行好きの人にはチーム8がお勧めです。イベントのついでに観光地や現地のグルメを堪能することも含めてチーム8の醍醐味なのです。

被写体としてのチーム8

撮影可能イベント(撮可現場)では、多くのカメラ小僧(カメコ)が集まります。ライブで盛り上がるのではなく、いかに迫力ある写真を撮れるかに神経を尖らせています。twitterなどのSNSやyoutubeなどの動画共有サイトが普及した影響で、写真や動画をすぐに全世界に発信することができ、評価を受けることで満足感を得ることができます。特に雪まつりや桜まつりなど背景も含めて芸術的な写真が撮れる現場は人気です。

MIX・コール

チーム8ファンは地下アイドル現場で行われているMIXやコールをいち早く取り入れます。そのため、地下アイドル現場には抵抗があるものの、MIXやコールで盛り上がりたい人にはチーム8は格好のグループです。固定化した他チームのMIXやコールに飽きた人が流れてくるケースが多く見られます。

まとめ

以上、AKBチーム8の楽しみ方を解説してきました。「エイター」というとマイナスのイメージが先行しますが、現在ではファン層の変化により以前のような「厄介行為」はあまり見られません。安心してチーム8を楽しめる環境にあります。

AKBチーム8はAKB48の他のチームと地下アイドルの中間に位置する存在です。チェキ会など物販を収益の大部分とする地下アイドルではありませんが、撮影可能な無料イベント(撮可の無銭現場)が多く、客との距離が近いのが特徴です。また、毎週のように全国を駆け回るため、旅行好きの人には旅行のきっかけにもなります。楽しみ方が無限に広がるチーム8は今後もAKB48になくてはならない存在となるのでしょう。