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地図
人気の富士五湖へ
富士五湖は、東京から近く人気のエリアです。電車で行く場合はJR中央本線で大月駅から富士急行に乗り換えるのが一般的です。
大月駅の一つ前に猿橋駅があります。渋滞情報でおなじみの中央高速「猿橋バス停付近」がある猿橋です。猿橋は実際にある橋の名前で、錦帯橋(山口県)、愛本橋(富山県)と並ぶ日本三奇橋の一つです。桂川に架かる橋脚のない木製の橋で、紅葉の名所です。
大月駅から富士急行に乗り換え、富士山駅で下車します。なんともストレートな駅名ですが、かつての富士吉田駅です。富士吉田は吉田の火祭り(8月)で有名です。吉田の火祭りは北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の秋祭りで、日本三奇祭の一つです。山梨県はどうやら「奇」妙な県なのでしょうか。北口本宮冨士浅間神社は世界遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産です。浅間神社(せんげんじんじゃ)とは富士信仰の核となる神社で、富士山の頂上に本宮があります。ちなみに、富士吉田は麺の太い「吉田うどん」が人気です。
富士吉田の近くには忍野八海(おしのはっかい)があります。忍野八海は富士山の伏流水に水源を発する湧水池で、世界遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産です。
富士急行の終点は河口湖です。富士五湖で最も人気が高く、絶叫マシーンで有名な「富士急ハイランド」は多くの客で賑わいます。
富士五湖は東から、山中湖、河口湖、西湖(さいこ)、精進湖(しょうじこ)、本栖湖(もとすこ)の順に並びます。旧5千円札や新千円札の裏面に描かれている富士山は本栖湖から見たものです。逆さ富士を見れるのが、山梨県側から見た富士山の魅力といえます。ちなみに富士山頂付近は「境界未定地」とされ、山梨県にも静岡県にも属しません。富士山は古くから信仰の対象され、住民感情から境界を確定できないのでしょう。
県庁所在地の甲府、そして御岳昇仙峡へ
大月へ戻り、JR中央本線で甲府方面へ向かいます。いくつものトンネルを抜け甲府盆地へ入ったところにワインで有名な甲州市(旧勝沼市)があります。甲州市には武田信玄の菩提寺である恵林寺(えりんじ)があります。ちなみに、山梨県は甲府市、山梨市、甲州市、甲斐市、中央市など、紛らわしい市が多く存在します。市町村合併で生まれた新たな地名ですが、個性がなくなってしまいますよね。
JR中央本線は桃で有名な笛吹市の石和温泉駅(いさわおんせんえき)に到着します。石和温泉は東京からも近く、人気の温泉です。
JR中央本線はさらに西に進み、県庁所在地の甲府に到着します。甲府の南側には湯村温泉(ゆむらおんせん)があります。試験上は兵庫県の日本海側にある湯村温泉の方が重要ですが、山梨県にも同じ名前の温泉があるので注意しましょう。
甲府の北側には紅葉の名所、御岳昇仙峡(みたけしょうせんきょう)があります(表題写真)。観光ガイドブックなどでは単に「昇仙峡」と記載しますが、試験上は正式名称である「御岳昇仙峡」と記載します。荒川沿いの渓谷で、仙娥滝(せんがたき)が有名です。なお、荒川は東京や埼玉を流れる荒川ではありません。埼玉を流れる荒川の渓谷は「長瀞」です。昇仙峡では、山梨の特産物である甲州水晶貴石細工を扱う土産屋が並んでいます。
なお、甲府では4月に武田神社で信玄公祭りが行われます。
甲府からJR身延線で富士川沿いを南下
甲府からは静岡県の富士までJR身延線が繋がっています。本栖湖の西側、身延山の北麓にある下部温泉(しもべおんせん)は武田信玄の隠し湯として有名です。身延山(みのぶさん)は日蓮宗総本山の久遠寺(くおんじ)が有名です。
南アルプスから八ヶ岳へ
甲府に戻り、JR中央本線を西に進みます。車窓からは左手(南側)に、日本で2番目に高い北岳や甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)など、南アルプス(赤石山脈)が見えます。ちなみに、試験上、駒ヶ岳は北海道の「北海道駒ヶ岳」、山梨県の南アルプス(赤石山脈)「甲斐駒ヶ岳」、長野県の中央アルプス(木曽山脈)「(木曽)駒ヶ岳」があります。そのほか、神奈川県の箱根など、全国に多くの駒ヶ岳が存在します。
また、車窓の右手(北側)からは八ヶ岳が見えます。赤岳を主峰とする八ヶ岳の麓には、避暑地で人気の清里高原(きよさとこうげん)があります。
山梨県の名物
山梨県の名物は前述の甲州水晶貴石細工のほか、革製品の甲州印伝(こうしゅういんでん)や、かぼちゃと平打ち麺を味噌で煮込んだ「ほうとう」が有名です。
山梨県はJR中央本線の特急で新宿駅からすぐに行けるため、人気の観光地が多くあります。東京から日帰りでも出かけられるため、週末は山梨に出かけてみませんか。